コレステロールの常識が変わる

コレステロールの常識が変わる

◎コレステロールは高い方が長生きする?
一般常識としては、「コレステロール」は高いほど病気になりやすく、健康の為には悪い事と思っていましたよね。中でも、悪玉(LDL)コレステロールは低いほど良いと…。しかし、この常識が覆されようとしています。

 

最近になって【コレステロールは高い方が長生きる】という研究結果が相次ぎ報告され、医療の世界で意見が二つに分かれ、大きな問題になっています。医学の歴史では、過去の常識が覆ることなど珍しくはありません。※今回は、この「コレステロール長生き論」を追及してみたいと思います。

 

≪これまでの常識≫
つい最近までは、コレステロールが高ければ、血管を詰まらせ、動脈硬化を引き起こす原因になり、やがては心筋梗塞や脳梗塞など色々な病気のリスクが高まるので、減らさなければいけないと言われていました。実は私も一年前に突然『心筋梗塞』に!!今4種類の心臓病の薬を飲んでいます。

 

その中の一つに「クレストール」と言う血液中のコレステロールを減らす薬があります。また、血管が詰まって『心筋梗塞』が再発すれば命に関わります。コレステロールを減らすことは、長生きしたいと思う私にとってはとても重要な薬なのです。

 

しかし、【コレステロールは高い方が長生きる】となると、どうすればいいのか分からなくなってしまいます。一体どちらが本当のことなのでしょう?人は皆、健康で長生きを望んでいますよね。この問題は一日でも早く、人類のためにもはっきりさせてほしいものです。

 

≪なぜコレステロールが高いほど長生きするのか?≫
※最近、多くの研究機関から【コレステロールは高い方が長生きる】という研究報告が出されています。“日本動脈硬化学会”の発表から日本動脈硬化学会は2007年4月に『総コレステロールと動脈硬化との相関関係がない』ことを認め、新ガイドラインを発表。「高脂血症」は名前を改め「脂質異常症」に、総コレステロールは基準から外されました。

 

今更、コレステロールと動脈硬化は関係ありませんなんてビックリですよね。私を含め、信じて薬を飲んでいる人はどうすればいいのでしょうか?

 

“第19回日本脂質栄養学会”の発表から2010年9月3日に、日本脂質栄養学会から次のような発表がありました。※延べ17万人にものぼる膨大な観察データーから、【死亡率と総コレステロールの相関関係】の検討結果です。

 

総コレステロール値が「160mg/dl〜人200mg/dl未満の人」と「160mg/dl未満の人」を比較すると、なんとコレステロール値が低い160mg/dl未満の人の方が、男性死亡率で1.6倍・女性死亡率で1.4倍も高くなっていたのです。

 

これに対して、総コレステロール値が高い200mg/dl以上の人では、死亡率で女性は変わらず・男性の方は低いという結果になりました。膨大なデータベースでの結果ですから…信頼に値しますね。

 

 

“コレステロールを下げる根拠が希薄”
一体、コレステロールを下げなければならない根拠は何なのでしょうか?※根拠となっているデータは、日本ではなく海外の統計データを基準にしているのです。

 

いくら欧米化したとはいえ「食生活」が全く違うので、海外のデータをそのまま日本人に適用するのは乱暴な気がしますね。日本人の統計データはほとんどないのですが、福井市で「コレステロールと総死亡率との関係」を調べたデータがあります。この中でも、コレステロールが高いほど死亡率が低いと言う結果が出ています。

 

≪善玉コレステロールと悪玉コレステロール≫
コレステロールには「悪玉」と「善玉」があります。気を付けなければならないのは悪玉(LDL)コレステロールで、動脈硬化を引き起こす危険があるといわれています。コレステロールは人間の細胞にとって必要な成分ですが、悪玉(LDL)コレステロールが増えすぎると血管の内側の壁に付着して、血管を詰まらせるなど、動脈硬化を促進させることになります。いつも、悪者扱いにされている悪玉(LDL)コレステロールにも、重要な役割があります。

 

この悪玉(LDL)コレステロールの中には、人間の持つホルモンの中でも長寿に関係する「DHEA」というホルモンや、免疫・炎症などの抑制に関係する「ステロイドホルモン」・認知機能や骨の代謝活動に関係する「男性ホルモン」など重要なホルモンの原料になっているのです。

 

以上のことで、“悪玉(LDL)コレステロールはアンチエイジングから、認知症や骨粗しょう症、そしてあらゆる病気に対抗する免疫機能”まで、人間の体にとって大事なものの、一つであることがわかってきます。こうなると一体、悪玉(LDL)コレステロールと言われるLDLコレステロールは善なのか?悪なのか?益々分からなくなってきますね。

 

≪コレステロールの目標値は年齢や健康状態で変わる≫

 

色々と調べてきた結果
・生体維持に不可欠な大切な物質であること。
・善・悪両面を持っているために、評価が分かれる。
・コレステロール値が高いと病気になると言う常識は、間違いだと…。

 

だからと言って、「コレステロールが高い方が長生きできる」とも言えません。病気とLDLコレステロール数値の相関関係を見てみると、『食生活・年齢・病気の有無』など環境や条件によって、望まれるコレステロール値は変わってくるようです。

 

 ・心臓病:LDLコレステロール値が“高い”ほど死亡率が高くなる
 ・脳梗塞:LDLコレステロール値が“低い”ほど死亡率が高くなる
 ・その他病気全般:120mg/dl〜140mg/dlが最も“長寿”

 

 

注目すべきところは心筋梗塞などの心臓病と脳梗塞が全くの正反対ということです。自分の病気を把握して、十分注意することが大切だと思います。私は心筋梗塞を経験しているので、これまで通り薬を飲んで、コレステロール値を下げる必要があるようです。

 

≪偏った判断は禁物≫
一番重要なのは、自分にとってのベストなコレステロール値は?と冷静に考え・知ることです。本来ならば、信頼できる主治医の先生に相談するのが良いのですが…この問題は、医師によっても判断が分かれますね。医療の世界では、これまでの常識が簡単に覆されることも多々あることです。最終的には、より深い知識と興味を持って、【自分の健康は自分で守る】んだという覚悟が必要なのではないでしょうか。